このコーナーでは、標準管理規約や標準管理委託契約の改正内容について、何故改正したのか説明していきます。2025年8月は標準管理規約(2024/6改正版)第67条の2の巻です。
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◎管理費は滞納するし部屋から異臭が漂ってくるわ、もう我慢できない!
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【新設】
(区分所有者の所在等の探索)
第67条の2 区分所有者が第31条の規定に違反し必要な届出を行わないことにより、敷地及び共用部分等の管理に支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合には、理事長は、理事会の決議を経て、区分所有者の所在等を探索することができる。
2 前項の場合において、理事長は、探索に要した費用について、違約金としての弁護士費用等を加算して、当該区分所有者に請求することができる。
3 前項に定める費用の請求については、第60条第4項の規定を準用する。
4 第2項に基づき請求した弁護士費用等及び探索に要した費用に相当する収納金は、第27条(管理費)に定める費用に充当する。
※標準管理規約第31条(届け出義務)
新たに組合員の資格を取得し又は喪失した者は、直ちにその旨を書面により管理組合に届け出なければならない。
2 組合員は、前項で届け出た内容に変更がある場合には、直ちにその旨を書面により届け出なければならない。
※標準管理規約第60条第4項(管理費等の徴収)
4 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。
(新設箇所の解説)
前回6月は、管理組合自身が責任をもって管理保管する名簿の重要性について説明しました。
今回は、さらに問題が深いケースへの新設対応項目です。例えば管理費等の請求先が不明
である場合、総会の成立や決議が困難となる場合、専有部分の管理不全が放置されたこと
により共用部分等へ悪影響を与え、住環境の悪化を招いたケースにおいて当該専有部分の区分所有者に対して必要な措置を取ることができない場合、いずれの場合でも当該区分所有者の探索は一刻を争う状況に陥っています。
探索費用は登記事項証明書や住民票の写し等の交付申請費用及び郵便代等の実費だけでなく、探索に要した費用全般を含みますので、例えば弁護士に依頼して居所を突き止め、滞納管理費等を請求する際の違約金としての弁護士費用や遅延損害金等も請求可能ということになります。
当機構のマンション管理士では、探索に関するアドバイスや上記業務に精通した弁護士の紹介も賜りますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
さいとうたけろうマンション管理士事務所
齋藤太桂朗